キィの日記

趣味のお話とか

彼女応募メール第3弾!~シスター娘登場!ついに俺にも春が来た!前編~ 

押忍!恋愛道場免許皆伝!キィだ!

今回は……今回はついに……

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ガチ女の子来たーーーーーーーーーッ!

いやこの文面はガチ女の子っしょ!絶対そうだわ!

ごめんねー!オレ様、一足先に童貞卒業しちゃうわぁ!ニヒニヒニヒ!

あばよ!このブログを見てるキモオタども(笑)

君らは哀れに一生偉人の女体化でシコシコしててください(笑)

今回でこのコーナー終わっちゃうね!ハッピーエンドだね!バンザイ!

今から俺の恋愛テクニックを見せてやるから!

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彼女応募メール第2弾!~もう1人のボク編~

おいっす!ウラインターネットの首領・キィくんだぞっ♡

昨日の記事はどうだったかな?

「キィ兄貴にメール送ると上戸彩にしてもらえるの?」

「泣きたいのは向こうの方だと思う」

「カウンセリング回」

「宗教の洗脳みたい」

上戸彩はこんな鍵みたいなやつに助けを求めないと思う」

「国はこんな文章書かせるために国語の授業をしてるワケじゃない」

「キィ兄貴本気で暇そうで笑う。勉強しろ!」

 などなど、様々なお喜びの声が次々と届いています!全員死ね。

さて!そんな中ついに!2人目の応募者が名乗りを上げてくれました!

その方がこちら!

デゲデゲデゲデゲデゲ……

デン!

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も……もう1人のボク……?

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記念すべき彼女応募メール第1号!~存在の不安定な上戸彩について~

皆さまご無沙汰しております!皆のヴァーチャル・アイドル、キィだよっ♡

今日は昨日募集していた彼女募集企画についての進捗報告をします!

なんと!8/8日19時時点で応募総数は1通(笑)

でも!この一通を大切にしなきゃね♡

記念すべきメール第1号は~~~~~~~~~~

デゲデゲデゲデゲデゲ

 

こいつだー!

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は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?は?

彼女募集って言ったじゃん……。

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彼女募集します!

 残暑厳しき折、キィブロ読者様におかれましては、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。

 脳内彼女がみーんな消えてしまったので、ここらで1つ、外の世界から彼女を募集しようと思います。

宛先はこちら!

kiiblog365@gmail.com

おふざけは一切無しだぞ!無しだぞ!絶対だぞ!絶対だからな!

人間だけでなく、宇宙人、未来人、異世界人、超能力者からのメールも真剣に待ってます。

※無職につき慰謝料が払えない為、既に結婚している方はご遠慮ください。(配偶者の公認浮気なら可)

面白そうなやり取りが出来たらブログやTwitter(@kii365)で晒します(アドレスは隠します。心配な方は捨てメアドでどうぞ)。自撮り送ってきたらそれも晒します。晒してシコります。それでもいいよって方だけ送ってきてください。

僕のプロフィール

キィブロ読者諸君におかれましては、僕のプロフィール等全て把握して自宅も特定済みと思われますが、一応初見さんの為に僕のプロフィールを可能な限り書いておきます。

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※プロフ帳の素材は

【テンプレート】「プロフィール帳テンプレート【素材】」イラスト/冬奈 [pixiv]

こちらからお借りしました。

 

どしどし応募待ってるぜ!

僕と、脳内彼女は恋人になれない

kii8508110.hatenablog.com

kii8508110.hatenablog.com

※上記2つの日記の続きです。読んで2つともアクセス数を上げた後で、この日記を読みましょう。

 

 須磨寺雪緒が消えて、苗木野そらも消えた。

 何1つ、甘い甘い恋人らしい事をしていないのに、彼女達は勝手に消えた。

 脳内彼女にさえ逃げられるとは、僕はどこに行っても孤独なのか。

 僕は布団に寝っ転がって、目を閉じた。大いなる時空へのアクセスを試みるのだ。

 絶対に逃がすものか。僕をコケにした罪は重いのだ。

 僕の精神は、僕の部屋から、あらゆる時空を飛行し、彼女らを探した。

 長い長い時間が過ぎた。無限に近い時間が流れて、僕はついに、あの2017年8月の須磨寺雪緒を見つけ出した。

 僕は再び、2017年8月のあの時間に、須磨寺雪緒と過ごしたあの時間に接続した。

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僕と、『苗木野そら』という脳内彼女について

AM6:40

「今日は!福井県敦賀市からお送りしましたー!」

 元気の良いラジオ体操おじさんの声が響いて、今日の体操は終わった。

 なんだか今日は体が軽い。ラジオ体操がキツすぎて中止していたランニングでもしてみようかな。

 僕は、昨日しまむらで買ってきた5本指の靴下を出してきた。かっこいいサムライブルーだ。

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しまむらに売っている5本指靴下。3つセットなので別の色の靴下がまだ2つある。

 

 5本指の靴下は、指の間の汗を吸ってくれるから、水虫になりにくい。それに、しっかりと地面を捉えて蹴ることが出来る。まさしく魔法の靴下に違いなかった。

 よいしょ、よいしょと丁寧に指を靴下に通していると、2階からドタドタと駆け下りてくる音が聞こえた。

「キィ!もう起きてたんだ!おはよー!」

「ソラこそ早いんだね。おはよう」

 ソラというのは、僕の脳内彼女の事だ。『カレイドスター』というアニメのヒロイン『苗木野そら』をベースに構築された、脳内生命体である。

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僕と、須磨寺雪緒という脳内彼女について

AM6:25

「おはよう。キィ君、最近早いのね」

2階にある僕の部屋から、雪緒ちゃんが1階の居間に降りてきた。

雪緒(ゆきお)というのは、僕の脳内彼女の事だ。『天使のいない12月』というエロゲーのヒロイン『須磨寺雪緒』をベースに構築された、脳内生命体である。

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須磨寺雪緒ちゃんのご尊顔。物憂げな表情通りヤベーメンヘラである。

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【スプラトゥーン2】なぜクラゲさんは道路をペタペタ触っているのか【恐怖】

みんなー!スプラトゥーン2やってるぅ?

今日はスプラトゥーンに出てくるクラゲさんについて新たな説が発表されたのでお伝えしたいと思います。

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スプラトゥーンに出てくるクラゲ

このクラゲさん、時々地面を撫でるようなアクションをすることがあります。

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めちゃめちゃ触っている…。

僕は今まで、「小銭でも探しているのかなぁ」程度に思っていたのですが、ある方が衝撃の新説を発表していました。

それがこちらの自主制作アニメです。

www.youtube.com

クラゲさんはアスファルトに使われていたカキの悲鳴を感じていたんですね…(T_T)

カキの殻等、貝の殻はアスファルトやコンクリートに混ぜると従来のアスファルトの強度そのままに様々な効果が期待出来るそうです。

www.asahi.com

ハイカラスクエアの土木建築にも使われているのでしょうか…?

魚介類が知的生命体な世界観ではちょっと怖いですね(笑)

『どうしようもない僕に天使が降りてきた』の「僕」ってかっこよすぎないか

www.youtube.com

槇原敬之の『どうしようもない僕に天使が降りてきた』、という曲をご存知だろうか。

元カノの目覚まし時計を使っていただけで癇癪を起こし、時計や枕を破壊するヒス女と付き合ってしまった、かわいそうな「僕」の歌である。

この「僕」ってかっこよすぎないか?

前述したとおり、この歌に出てくる彼女(君)はどうしようもないヒス女な訳だけれど、それに対する「僕」のリアクションが聖人のように穏やかなのだ。

今日はそんな「僕」と「君」について歌の頭から解説していこう。

夜中に枕を引き裂くヤベー女

勢い良く閉まったドアで

舞い上がった枕の羽

 こんな書き出しから『どうしようもない僕に天使が降りてきた』は始まる。

「枕の羽」とはもちろん枕の中に入っている羽毛のことであろう。

枕の中身が飛び出るほどの力が枕に加わったらしい。

今夜はついに彼女を

怒らせてしまった

 どうやら怒っているのは「彼女」の方であるらしい。

となると、枕を引き裂いて中身をむき出しにしたのも彼女の方であると推測できる。

枕を引き裂くと、このようになる。

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相当な力を加えなければこれは無理だろう。もしくは刃物を振り回したのかもしれない。

それだけの強い感情表現をしたという事は、彼女の怒鳴り声も相当なものだったのではないだろうか。

つまり彼女は、夜中に、枕の中身が飛び出るほどの攻撃性を示す、ヤベー女、ということになる。

開幕からして不穏だ。

余程、「僕」は酷いことをしたのだろうか。次の歌詞を見てみよう。

昔の恋人のくれた
目覚まし時計を
何度言われてもずっと
使ったのが気に入らない

 僕(キィ)としては「そんな事で!?」と思ってしまうし、実際「僕」も元カノが忘れられないとかそんな深刻な理由でもなんでもなく、「まだ使えるのにもったいない」という軽い気持ちの為にずっと使っているのだろう。

だから彼女に何度も「元カノの目覚まし時計使わないで」と言われても「へいへい」と聞き流していたのだろう。

しかし、そういう積み重ねがついに彼女の不安のスタンプカードをゴールまで押してしまった。

彼女は妖怪「夜中に枕の中身が飛び出るほどの攻撃性を示すヤベー女」と化して枕を破壊して出ていってしまう。

事の重大さをすぐに悟った「僕」

この「僕」のすごいところはここから。次の歌詞を見てみよう。

飛び出した彼女の手の中で
チクタク まるで時限爆弾
近くの空き地に違いない
今すぐ 追いかけよう

 どうやら彼女は目覚まし時計を持って出ていってしまったようで。

僕(キィ)だったら「どうせしばらくしたら帰って来るだろう」と時間に解決を任せてしまうだろうな。

でもこの「僕」は違う。

逃げる彼女が抱える目覚まし時計を時限爆弾に例え、「この問題は一刻を争う」と認識し、対策を講じる。

「彼女」を手の平の上で転がすが如く全てを理解している超人「僕」

走る君の髪で シャツで
揺れるたくさんの白い羽根
いっぱい道路に落ちてる
"本当は探してほしい"

 案の定、空き地への道には彼女の破壊した枕の羽が落ちていました。「僕」の予想は当たった訳で。

そして道路に散らばった羽から「僕」は彼女のメッセージに気づく。

"本当は探してほしい"

わざわざ掃除が面倒な枕を破壊したのは偶然ではなく、意図的なものだったのだ。

服にくっついて、色んな場所に散らばる羽毛があれば、きっと「僕」は「君」を見つけてくれるに違いない。そう彼女は考えたのだ。

そんな事しなくても「僕」は「近くの空き地に違いない」と推理出来る程、彼女を理解しているのだけれど、彼女としては本当に見つけてくれるか不安で、羽毛をばら撒いたのだろう。

「僕」は全てを理解して彼女を追いながら、このように思う。

走る僕の髪で シャツで
揺れるたくさんの白い羽根
君はきっと どうしようもない
僕に降りてきた天使

 これまでの歌詞を考えると、どう考えても、客観的に見て「どうしようもない」のはヒス女の方なのだが、「僕」は「どうしようも無いのは僕の方だ。僕が君を見つけられるように、羽毛で場所を教えてくれる君は天使のようだ」と聖人を通り越してヤベー比喩を使い始めるわけで。

まるでキリストの如く彼女の全てを許し、あろうことか自分の方が懺悔してしまう「僕」はちょっとヤバイかもしれない。

この「僕」の懺悔で1番は終わる。

かなり進んでいた「僕」と「君」

付き合ってもうすぐ1年で
ずいぶん仲良くなったから
キスしたって 抱きしめたって
挨拶みたいに思ってた

「キスしたって 抱きしめたって 挨拶みたいに思ってた」って…

実質セックスやないかーい!

性の喜びを知りやがって!お前許さんぞ!
性の喜びを知りやがって自分たちばっかし、俺にもさせろよ!グギィィィ!…セックス…

それだけ親密な仲だった2人なのに「僕」は「君」にこう言われてしまう。

やっぱり空き地で見つけた
君はなんだか他人みたいに
僕におじぎをしてみせた
"愛を勘違いしないでください"って

 "愛を勘違いしないでください"って、なんのこっちゃい。

ちゃんと空き地に辿り着いただけでは「僕」に満足出来ず、他人行儀に「僕」をあしらう「君」。

マジでめんどくせぇ。強欲すぎるだろ。

君が両手をそらに上げて
目覚まし時計は飛んでいった
まるで誰かを見送るように
そっと微笑んで

「君」は元カノに「あばよ、クソッタレ」とでも言うような表情で元カノの目覚まし時計を放り投げてしまう。

よっぽど「僕」の事が大好きで、元カノが憎くてしょうがないのだろう。

まだ君の髪で シャツで
揺れるたくさんの白い羽根
壊れた目覚ましよりもっと
痛かった君の気持ち

 そんなヤンデレ彼女を「僕」はブッダの如き懐で受け止める。

まだ揺れている枕の羽毛。そこまで激しく羽毛が散るぐらい、枕を破壊する程、「君」は目覚まし時計の事を重く考えていたんだね、と「僕」は理解しました。エスパーかな?

「悪戯」で済ます懐の深さ

 

時々天使は僕らに
悪戯をして教えるよ
誰かを愛するためには
もっと努力が必要

 当然、この「天使」=「君」なわけで。

これだけのサイコじみた破壊行動を前にしても、「僕」は「悪戯」として受け止める。完全にヤバイ。

そんでもってまたもや「君」に対して「僕がもっと頑張らなくちゃ!」と懺悔と反省の念を抱く。

「僕」ってDV被害に遭いやすい奴では…。

聖人「僕」が「君」に最後に放った一言

帰ったら部屋の掃除は
僕が全部やるから
一緒に帰ろう…

 満点どころか無量大数点あげたいよね。

元カノの目覚まし時計を「元カノから貰った物だよ」と何らかの方法でバラしてしまう天然バカな「僕」もおかしいけれど、それ以上に「君」の破壊行動はヤベーわけで。

そんな「君」の破壊行動に一切文句を言わず、むしろ反省し、「羽毛でメチャクチャになった部屋は僕が全部掃除するから、一緒に帰ろう?」なんて言える人間は地上に存在するのだろうか?いやいないだろう。

この歌はタイトル通り「キリストと天使の痴話喧嘩」なのかもしれない。

書評『スローターハウス5』 カート・ヴォネガット・ジュニア

 

 

起承転結も、感情の爆発も無い物語

普通、ドラマには起承転結があって、感情の爆発があって、結末があります。でも、この物語は、いつまでも、いつまでも、ぼんやりした不安に満たされているだけ。

全く、エンターテイメントとしては駄作もいいところで、大衆受けはしないと思う。

じゃあハヤカワ文庫らしく、キモいオタクが喜ぶようなSF的アイテムが出てくるかというと、そんな事はなくて。

そして、第二次世界大戦を扱っているけれど、強い反戦メッセージが込められているワケでもない。

物語に明確な目的を求める人が読むと、このようになる。

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ヴォネガットの家に押しかけてくるツンツンヒロイン感あるアマゾンレビュー。

だから、あらすじを書こうとすると、とても困ってしまう。

とりあえず、ハヤカワさんの書いたあらすじを引用してみる。

時の流れの呪縛から解き放たれたビリー・ピルグリムは、自分の生涯の未来と過去とを往来する、奇妙な時間旅行者になっていた。大富豪の娘と幸福な結婚生活を送り……異星人に誘拐されてトラルファマドール星の動物園に収容され……やがては第二次世界大戦でドイツ軍の捕虜となり、連合軍によるドレスデン無差別爆撃を受けるピリー。時間の迷路の果てに彼が見たものは何か? 著者自身の戦争体験をまじえた半自伝的長篇。

 ちぐはぐで、これを読んでも読みたいとは全く思えない。でも実際、そういう物語だから困る。

僕自身も、ハヤカワさんが書いたあらすじ以上の面白い要約をするのは不可能に思う。

でも、一応、自分の中で色んな事を整理する意味も含めて、あらすじのような何かを書こうと思う。

あらすじ、或いは解説のような、感想文のようなもの

主人公・ビリー・ピルグリムは、ある日突然、時間旅行の力を手に入れた。まるでPTSDのフラッシュバックのように、突発的に、自分の人生のどこか(過去かもしれないし、未来かもしれない)を、追体験出来るのだ。

故に、この小説は、『パルプ・フィクション』だとか、『メメント』だとか、放送時のアニメ版涼宮ハルヒの憂鬱』第1期だとか、所謂、「時間軸をバラバラにした物語」になっている。

では、メチャクチャ分かりにくいかというと、そうではなくて。ヴォネガットの巧みな構成によって、読者自らが時系列を整理して読み直さないと理解できない、といった事はない(そもそも起承転結に意味の無い物語なので理解する必要も薄いのだけれど)。

この時間旅行の能力を軸に、主人公ビリーの人生を断片的に見ていくのがこの物語の大体の流れである。

第二次世界大戦を取り上げているけれど、反戦的メッセージは無い。戦争体験も含めビリーの人生に起こった全てが冷めた文体で淡々と語られる。

作者のヴォネガット自身が実際に捕虜として体験したドレスデン爆撃(ドイツ版東京大空襲のような物で、一説には広島の原爆投下よりも死者が多かったとされる)の描写も、ギラギラと厚化粧をした多くの反戦物語とは違って、あっさり終わる。

起承転結が無く、感情の爆発が無く、結末も無い。この物語は、いつまでもいつまでも、ぼんやりした不安に満たされているだけ。

なぜこのような小説になってしまったかと言えば、主人公ビリー・ピルグリムがそういう一歩引いた視点で人生を見つめている、今風に言えば「やれやれ系」主人公だからだ。

彼をそんな人間にしてしまったのは、この物語に登場する宇宙人「トラルファマドール星人」の影響が大きい。作中で彼らは興味本位でビリーを誘拐し、ビリーと色々な話をして楽しむ。

彼らは「時間」という概念を視覚的に捉えることが出来る。よって、過去も現在も未来も、全ての時間がお見通し。

しかし、彼らは運命に干渉できない。未来が見える彼らに言わせれば、この宇宙はトラルファマドール星人の実験失敗による大爆発で滅びる事が決まっている。

では、実験をやめれば宇宙は滅びないじゃないか、と未来を変えられると信じて疑わない我々人類は思うのだが、どう逆立ちしても彼らに、そして我々人類に、その運命を変えることは出来ないらしい。そういうものだ。

故にトラルファマドール星人は自由意志という概念が理解できない。自由意志は運命に干渉できる、という思い込みの上に成立する概念だから。

この物語においては、未来は変えることの出来ない絶対の運命として描かれている。そして、ビリー自身、トラルファマドール星人的思想を受け入れている。

故にビリーは「やれやれ系」主人公なのだ。

そして、空から美少女が降ってきたり、或いはビームを出すような超能力に恵まれているわけでもない「やれやれ系」ビリーの物語はひどく退屈だ。あの、ドラマチックなはずのドレスデン爆撃でさえも。

そういう薄らぼんやりとした、名状し難い、人の一生を描写するのが本作の目的であると思う。

そういう薄らぼんやりした何かに興味のある人ならば、楽しく読めるだろうけれど、そうでない人には、これほどつまらない物語も無いと思う。 

なので、みんなは読んじゃダメだぜ。