81 ファ・ユイリィがアーガマでカミーユ・ビダンに再会した時の感情=成人式の全身ユニクロ人間
エゥーゴとティターンズの戦いの中、自身の住むコロニーを破壊された少女ファ・ユイリィは、同じコロニーに住んでいた幼馴染の少年、カミーユ・ビダンと別れることとなる。
カミーユは成り行きで乗り込んだエゥーゴの戦艦、アーガマ所属の少年兵となり、ガンダムMk-Ⅱのパイロットとして戦闘に参加するようになる。
数ヶ月後、難民として各地を移動していたファ・ユイリィがアーガマに収容された時、カミーユは軍人の理屈で行動する兵隊になっていた。かつて子供っぽくファに世話をされていた少年は、もうそこにはいなかったのである。
* * *
去年の今頃のことである。20歳になった僕は、成人式など前日まで出る気は無かったのだけれども、まあ1回しか行けないしなァ、話のネタになるかもなァ、と当日になって思い直し、会場へ向かった(僕は「ネタになる」という言葉を反芻することによってあらゆる体験を妥当化し、狂わずにいられる)。
ユニクロのワイシャツに、ユニクロのスーツっぽいジャケットに、ユニクロの黒いスキニー、茶色いニューバランスのスニーカーで僕は市長の話を聞いていた。
回りにユニクロを着ている人間など一人もおらず、靴もなんか革で出来てて、スニーカーじゃなかった。あたりめーだ。
そりゃもちろん、僕もしきりに親から「今年アンタ成人式なんだから、スーツ買ってあげるよ」と言われていたし、直前になっても「みっともないからパパのスーツ着ていきなさい」とは言われていたのだけれど。たかだか成人式のためにスーツを買うのはアホらしいじゃない?体格の良い父のスーツを僕が着たら余計不格好じゃない?そんなことだから、僕は手持ちの服でそれっぽく見えるような格好をして、成人式へやってきたのだ。
ずっと家に引きこもって、インターネットをやっていた僕と、働くなり、大学に通うなりしてインターネット以外の社会と関わり続けてきた人たち。
別に、話すことといえば思い出話だから話題には困らないし、僕がヒッキーをやっているのは親しい友人なら誰もが知っていて、かつ僕がどうしようもないロクでなしであることは、今に始まった事でなく、誰もに納得されているから特に隔離をされたりはしないのだけれど(やっぱりね、というリアクションの方が多い)。
あの頃ゆずソフトでシコっていた友人はホストになっていた。金を作って起業をするのが目標らしい。
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