キィの日記

趣味のお話とか

76 12月25日、嘘つきは全員燃えて灰になる

 なーにが「クリスマスは爆発しろ」だよ。お前たちはそうやって爆発派という徒党を組んで連帯感とか楽しんじゃってるワケ、でしょ?まるで自分たちは不幸で哀れで怒る権利があるみたいにさあ。バカかよ。恋人がいる状況よりもずっとずっと楽なんじゃねえのか?それは。

 お前たちのような愚民は目を逸らし続けるだろうが、そういう徒党エンターテイメントほど楽な関係性は無いってことに気付き始めているんじゃないか?

 俺様がサーチライトで照らしてやろう。お前たちの浅はかなそのバカバカしい根性を。

 照射!照射!照射!照射!照射!

 ええ?考えてもみろ。人間の関係性のうち、最も面倒なのは何だ?1対1の関係だろうが。互いに同じ思想を共有している多人数の共同幻想鑑賞会なんて最も楽な関係性だろうが。

 一生そこで幸せそうに徒党を組んでいろよ。一生引きこもっていろよ。かつて世界のどこかで恋人達を憎んだ者は一人だった……。ソイツはきっと一人で自分のひとりぼっちだとか、そういうものと格闘していたはずだ。自分と1対1で向き合うということだ。それは最早恋人と逢瀬することと何が違うのだろう?そうして真剣に向き合う限り、ソイツはクリスマスの勝利者だったんだ……。

 ところが今のお前たちはどうだ?皆一緒にキモチイイ!ドラッグパーティーでなんとなく楽しくなっちゃってる。みんなで「恋人達」という記号にツバを吐きかけるお遊びに夢中だ。

 それは時の権力者が考案した「クリスマスは恋人と!」なるキャンペーンに傾倒している事に等しいだろうが。やがて時の権力者は「クリスマスに恋人達を燃やそう!」というキャンペーンを打つことだろうよ!そしてお前たちは権力と一緒になって「恋人達」を燃やすことだろう!そして、お前たちは火刑場のコンパで仲良くなり、上辺だけの、バカバカしい、膿んだ糞のようなセックスに興じることだろう!

 バカが。燃やされるのはお前たちの方だ。

 俺様が魔王になって、お前たちのような嘘つきを全員燃やしてあげよう。クリスマスの日、太陽の神から賜りし炎で、お前たちを燃やしてあげよう。そうすれば、みんなみんな灰になって、お前たちは望み通り1つになれることだろうさ。

 お前たちはみんな嘘つきだ。本当のことを言わない。自分に本当のことを問うたことが無いからだ。お前たちは本当に……。

 ああ、なんて憐れなんだ。お前たちは自分が嘘つきだってことにも気づいちゃいないんだ。

 燃えろ燃えろ燃えろ燃えてしまえ。フヒッ、フヒヒ。

 俺様は、魔王なんだ。全て人類を導く魔王なんだ。全て人類を裁く大審問官なのだ。バカでも分かる奇蹟で、お前たちは俺様に跪くことだろう。今まさに、お前たちが権力者の起こした奇蹟を信仰しているように。俺様の炎の奇跡によって、お前たちは恐れ慄き跪くことだろう。

 そして地上に魔王の王国は完成する。国土が灰で出来た王国だ!

 あの日、ノートの片隅に描いたポエムから始まった建国闘争は、ついに完成するのだ。クリスマスの炎で嘘つきを燃やして完成するのだ!

 だから、僕達は二人きりで、この王国で暮らすんだよ。二人きりのクリスマスだよ!わかるかい、透子?

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 透子よ、泣かないでおくれ……泣かないでおくれ……。いずれ僕も灰になるのだから……。