キィの日記

趣味のお話とか

71 カラマーゾフ、スラムダンク、カードキャプターさくら、まどか☆マギカ

 かったるいので大学は休みにした。というのも最近僕は大学で勉強していることよりも別のことに興味が向いてしまって、まるで手につかないのだ。

 それはサークルで書いているシナリオのこともそうなのだけれど、それと同じくらい「なぜキリストは荒野の誘惑において奇蹟を否定したのに、色々な場面で奇蹟を披露しているのか」という問題である。この矛盾に対して『カラマーゾフの兄弟』が挑戦しているらしいので読む。

 

 学校は面倒だがバイトは出る。6時から9時までビルの清掃。毎日同じことの繰り返しだから、仕事中は思索に使えて良い。天職かもしれない。

 今日は専ら関係性について考えていた。僕は関係性のオタクだからだ。CCさくら李小狼を介した木之本桜大道寺知世の関係性は尊いとか、ガングレイヴのブランドン・ヒートとハリー・マクドゥエルはなんであんなことになってしまったんだとか、ジョナサンとディオはなんであんなことになってしまったんだとか、相葉昴治と尾瀬イクミはなんであんなことになってしまったんだとか、そういうことを考えていた。

 そうして関係性についてあれこれ練っているうちに、僕の中にある関係性が強く輝いた。

 それはスラムダンクのゴリ、木暮、三井の関係性である。

 僕は久しくスラムダンクを読んでいないから、おぼろげな記憶を手繰り寄せて考えていた。ゴリが孤立したのはいつだろう。三井が抜けてからだろうな。三井がいたら、きっと真面目にバスケをするゴリの味方になってくれただろうし。でも三井はいない。どこかへ消えてしまった。そうして互いに孤立していくゴリと三井を、木暮は一部始終全部見ていたんだよな。だからこそ「夢見させるようなことを言うな!」なんだよな。

 二項関係も良いが、このような三項関係も非常に良い。このケースでは三人が平等に関わっているが、同じ三項関係であっても、CCさくら李小狼木之本桜大道寺知世の関係はまた違う。

 まず、木之本桜大道寺知世という友人関係が存在し、そこに李小狼木之本桜と恋愛関係を構築することによって木之本桜李小狼大道寺知世でサンドするのである。つまり、李小狼大道寺知世の間には強い関係性は築かれない。そしてこの三項関係の最大の特徴は、この三項関係は大道寺知世の立場以外では絶対に観測することが出来ない関係性なのだ。李小狼木之本桜の関係を理解した上で、一方的な恋愛関係の眼差しを大道寺知世木之本桜に対して向けているのである。しかも李小狼木之本桜の二人は大道寺知世の気持ちを知らない。だからこの三項関係を観察できるのは大道寺知世ただ一人なのである……。

 このような事をバイトの間中ずっと考えていた。

 

 バイトが終わってTwitterを見ると「虚淵玄を紋切り型に鬱と呼ぶな」という趣旨の投稿があったので大いに賛成しヒートアップ。悪いキモ・オタクを発現させ暴れる。

 虚淵玄は受難と復活までちゃんと描写するライターだと個人的に思っているので、それを悲劇と称されるのであれば、「あなたは復活を悲劇と捉えるんですね」としか言えない。価値観の相違である。

 尤も、僕は虚淵玄について、fate/zeroまどマギとサンダーボルトファンタジーしか知らないので、あまり大きな事は言えないのだが。僕が物申したいのは虚淵云々よりもむしろ、「受難と復活の物語を語るにあたって、受難のみを取り出し鬱になっている読み手」に対してなのだろう。

 悲劇というのは、サウスパークの『カートマン・レクターの鬼畜晩餐会』のような物語を言うのであって、復活がある物語に於いてはその定義に入らないと僕は主張したい。

 衛宮切嗣は確かに衛宮士郎を災害から救ったのであるし、鹿目まどかは自分のあるべき場所をみつけたのだし、暁美ほむらも物語開始時からのワガママを劇場版で叶えたのだから、これを悲劇と称するのは彼らに失礼だろう。(サンダーボルトファンタジーに関してはまた違うタイプの脚本だと思っているので触れない)

 

 この話をしていたら、ちょうどフォロワーが劇まどについて言及していたので僕も思いの丈を吐き出す。TV版まどか☆マギカ鹿目まどかというキリストの受難と復活を描いているのは確定的に明らかなので、僕は劇まどを「神に恋した女の子」の物語だと思ってる。それは暁美ほむらが悪魔になったことからも明らかである。神とは誰かが独り占めするものではない。それは作中で美樹さやかが指摘していた通り。キリスト者は隣人愛の為に生きるべきであって、人間としての鹿目まどかが手に入るなら他者はどうなってもいいという暁美ほむらの姿勢はキリスト教の、即ち鹿目まどかの「みんな仲良く幸せに」という姿勢とは相反するものである。だから暁美ほむらは悪魔と称される他なかったのである。はぁ……関係性……。

 

 そんなこんな色々考えていたらお昼になっていたので、お昼寝をする。近くの幼稚園からバカでかい声で『にんじゃりばんばん』を歌う子供たちの声がしてうるせえ。お昼寝しろ。(そもそも平日の真っ昼間にお昼寝している方がおかしいというのは言うまでもない)

 お昼寝していたら夜になっていたので、ご飯を食べてお風呂に入ってブログを書く。明日も4時半に起きてバイトへ行く。