キィの日記

趣味のお話とか

59 バイクに乗ろう

  比較的維持が楽で、かつ思いついた時に僕の望んだ場所へ行ける乗り物を探していた。

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※『遊☆戯☆王』文庫版 第16巻より

 

 

 オートバイを維持する上で最も特筆すべきは、駐車スペース確保の容易さだ。都内で4輪を持とうとすれば、駐車場だけで月20000円以上、年20万が飛んでいく。それがオートバイならどんなに高くても月5000円から10000円で駐車スペースを確保出来るのだ。

 オートバイの種類を調べた時に、最も乗りやすそうなのが250ccだった。我が国でオートバイに乗る場合、最も経済的なのは50ccまでの原付であるが、これはルール上30キロ以上出せないとか、二段階右折だとか、色々枷が多くてかったるい。51~125ccの原付2種は60キロで走れる上に二段階右折も必要無いが高速には乗れない。251cc以上では走行上の制限は無いが、車検があって下のクラスより若干費用がかさむ。

 交通の流れに難なく乗れて、高速道路に乗ることが出来、なおかつ車検が無い。それが126cc~250ccのオートバイなのだ。

 ただ、このクラスのオートバイに乗りたいならば、普通2輪免許を取得する必要がある……。

 

 普通2輪免許の取得は本当に辛い。何が辛いって教習車が重い。僕は先日1回目の教習に赴いたのだが、2日経った今でも全身の筋肉痛が収まっていない。

 2輪教習の一番最初の授業に「引き起こし」というものがある。重さ200kgのオートバイ、ホンダのCB400というオートバイを地面に倒し、それを自力で起こさなければならないのだ。

 もちろん、倒れている物を起こすだけで、200kgの物体を持ち上げるわけではない。だが、それを加味しても200kgの不安定な物体を真っ直ぐに立て直すのは本当に辛い。

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 このように力のベクトルに気をつけつつ、下半身の筋肉まで使ってようやく引き起こしは完了する。この方法が上手くいったとしても辛いものは辛い。

 この日、僕は引き起こしの授業の後、コースに入った後の実走訓練でも何度かコケたので、授業内の引き起こしと合わせて計5回以上も引き起こしをするハメとなった。

 

 一緒に授業を受けていた40代くらいの男性は一度もコケることなくスムーズに授業を消化していたものだから、余計に腹が立った。

 授業が終わったあと、彼から僕に「おつかれさまです」と声をかけてくれた。

 僕はそれに答えて、軽く話を振った。

「すごいですね。初日なのにめちゃくちゃスムーズな運転じゃないですか」

「キィさんだって、若いからすぐ上手くなりますよ」

「そうですかねぇ」

「僕はもう年だから、今必死で免許取らないと……。ラストチャンスだから、焦りますよ」

 この乗り物には年齢制限があるのだな、と僕は気づく。引き起こしもそうだが、運転中のバランス感覚や反射神経、オートバイに必要とされる能力の多くは間違いなく4輪のそれよりも多く、かつ衰えやすいものだろう。もちろん4輪にも実質的な年齢制限はあるにはあるが、オートバイのそれとは比較にならないと思う。現に、20代の僕でも教習がきついのだから(単純に僕の体力が比較的良くないというのもあるけれど)。

 この遊びはあまり長くは出来ないのだなと思うと、辛い辛いと教習を先延ばしにするわけにもいかなくなった。

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※『遊☆戯☆王』文庫版 第16巻より